最近よく絵を描いている

主にはてなハイクで描いている。
そして感じる。僕の絵に対する考え方が変わってきたことを。


僕は小さい頃から絵を描くことが好きだった。
絵を描いているときの一番古い記憶は
ウルトラマンがうまく描けなくて半べそをかいている自分。
ウルトラマンの顔はきれいな丸ではなくて、卵みたいな楕円なのだけど
当時の僕には楕円をうまく描くことができなかった。


何度も描き直している内にぐずり出した僕を見て
父親がかわりに描いてくれたのだけど
それが自分が描いたものよりもずっとうまくて余計に悔しかったのを覚えている。
悔しいから、自分が納得のいくまでその後も何度も楕円を描き続けた。
楕円がうまく描けるようになったら次は別のものを何度も描いた。
そうして段々と見たものを真似て描くのがうまくなっていった。
ある程度うまく描けるようになってからもそればかりしていた。


そんな僕がこれまでに描いてきた絵のほとんどは模写だ。
誰かが既に描いた絵を真似て描くことばかりしてきた。いわば模写坊である。
模写坊は創作が苦手だった。
模写がどれだけうまくできるかばかりにこだわっていたので
真似できるものがないとどうしたらいいかよく分からなくなるのだ。
しかもそのほとんどは線画で、色を塗るのもあまり得意ではなかった。
影の付け方や色の選び方がよく分からなかったからだ。


でもここにきてその考え方が徐々に変わりつつある。
創作は楽しい。
自分で考えて描くことはすごく面白い。
また、色を塗るのも楽しく思えてきた。
今も影の付け方とか色の選び方とかよく分かっていないけども
自分で考えて、こうしたらどうだろうああしたらどうだろうと試すのはとても楽しい。
こういった試行錯誤の過程は模写には余り見られない。
いや、それは模写するときの姿勢次第なのかもしれないが
今までの僕のやり方にはそういう過程はほとんどなかった。


創作を楽しめるようになった今だから思う。
ああ、絵ってこういうものだったんだな、と。
模写は絵の一部分に過ぎなかったのか、と。


僕にそんなきっかけを与えてくれたのがはてなハイク
特に id:tamras さんの絵に一番お世話になっている気がする。
うまく言葉では表せないけども。